伊達な黒帯~3月~

 空手は、空手着。
 柔道には、柔道着。
 それぞれ見合った稽古着というものがありますが、立ち廻りには立ち廻り着というものはありません
 中には「立ち廻り専用の稽古着」を作って、門下生全員に着せている所もあるそうですね。
 ・・・はわゆサンの場合は、師匠が初めてのレッスンの時に。
_MG_3829.jpg【朝霞市・武劇館の稽古風景・・・手前の女性は、芯の動きを覚えている処】 まぁ、タレントの養成所だったので、場所柄もあったのでしょうが、稽古着は今持っている物でいいし、あれば道着が(一応格闘技などの稽古をする為に作っているから)いいけど、特に買ってまでの必要はないと言っていたので本当に、適当に好きなものを着ていました。
 取りあえずは汗をかくので。
 動きやすい格好に、素足(滑らないようにする為)。
 そして腰には、出来れば帯刀できるように帯(またはベルト)を締めて稽古に望むのがベスト。 勿論、汗拭きタオルは欠かせません。
 初めは、Tシャツにトレパンとか。 中にはダンス着で稽古に参加される方も居ます。

 ちなみに、はわゆサンの稽古着暦も、なかなか。

 初めは、Tシャツに短パン姿。 立居振舞の稽古の時には膝行の稽古をする関係で、膝を痛めないようにスパッツを履いて、バンダナを二枚繋げて結んで、帯代わりに使ってました。
 その後、帯だけは黒帯を締めるようになり
 洗っているうちに、縮んで小さくなって着られなくなったという師匠の道着のお下がりを戴き。
空手着.jpg【メーカーによって、けっこう値段に上下がある空手着】 その後はまた護身術用のであったり、空手着であったり。 ・・・とにかく着古した稽古着のお下がりを、師匠から戴き。 
 お下がりを渡り歩いて、結局稽古を始めて5年もしてから稽古着用にと、初めて空手着を買いました。
 こうした道着は大体が木綿製なので、洗っているうちに小さく縮んでいってしまうので、少し大きいかな? 位の大きさで買うと良いようです。

 ところで、立ち廻りの稽古場で空手着などを着ていますと、しかも伊達とは言え、黒帯を締めていますから、よく空手を何年くらいやっていたんですか? それで立ち廻りを始めたんですか? と、聞かれます。
 これが柔道着なら、柔道暦を聞かれるでしょうし、剣道着ならやっぱり、剣道暦を聞かれたことでしょう。
 でも、はわゆサンは苦笑い。

 実は私、立ち廻りを始めるまで、武道というものを習った事はないんです。

 着ている物のイメージとは強いもので、何にもしていなくてもそう見えてしまうのですね。 (^^ゞ

 そういえば、立ち廻りを習っているという話をしてると必ず、じゃあ薙刀を習ってるのかと聞かれます。
画像 837.jpg【武劇で、お箏を弾く・・・はわゆサン】 うーむ。
 女性で立ち廻りというと、イコール薙刀のイメージなのかぁ・・・。 確かにテレビなんかでは、女性は大体薙刀だなぁ。
 あれってようするに、画面で全員刀だと面白くないからじゃないのかなぁ? (?_?)
 ん?
 でも、確かに時代小説だと女性は小太刀か薙刀。
 あってたまに、和弓かも。
 ・・・と、ここでいきなり何ですが。 

はわゆサンの母親の時代では(彼女は昭和一ケタ生まれ)。
 第二次大戦の頃には、女学校の体育の授業の中で薙刀と和弓をやっていたそうです。
 当時どういう稽古をしていたのかと聞いてみると、和弓は的当て。(……B29を狙っていたんでしょうか…?) (^_^;)
 当時、学校の事務をしていたお爺さんが、弓が好きで、流派は日置流竹林派(へぎりゅう・ちくりんは)
 学校の裏の広場に、十六間(和弓はこの距離が基本・・・畳を縦に16枚繋げた長さですね★)のものまでは作れなかったので、八間の距離で的場に見立てて、練習をしていたそう。
 ちなみに薙刀の方は、当時有名だった『小林せいこ女史』を、わざわざ女学校に呼んで稽古をしていたそうで、組手の稽古だったそうです。
 でも薙刀の組手は、打手(うちて)が剣仕手(して)が薙刀となっています。
 当時は木刀ではなく竹刀だったので、自然に、剣道の稽古にもなっていたそうです。
 女性が薙刀と言うのはあながち、全く違うとは言えないのですね。

 ところで、立ち廻りの稽古では、男性ではこれ、女性はこれというような得物の区別は全くありません。

 このHPではLinkIcon『殺陣のライセンス』を紹介していますが、立ち廻りは段位制になります。
tate-dvd.1.jpg【2005年から販売を開始した、殺陣の基本が詰まっている『現代劇編』DVD】 つまり、柔道などのように級から始めるのではなく、まずは初段から始まるのです。
 この初段の内容は、このHPのLinkIcon『殺陣の重要知識』という所で紹介してますが、現場での必要最低限の内容を体得したその時が、初段というわけです。

 では、二段ではどうなるのかというと、勿論初段の内容に加えて空手でも刀法でも、もっと上級の技を体得して、表現できるまでを目指します。
 この「表現」ということ。
 立ち廻りがただ単なる「殴る蹴る斬るのテクニック」ではなく、芝居の中にあるものだという事を物語っています。
 空手や刀法の他にも二段では拳法、柔道、剣道、合気道、棒術(六尺棒)に薙刀が扱える事。 以上までが、二段の内容になっていて、扱える武器や技が増える事で、演技の幅が広がります。

 三段になりますと。
 これらに加えて、馬術、弓術、忍者体術、火縄銃にトランポリンが入ってきます。

 そして四段になると、琉球古武術のヌンチャクやトンファー、釵に二丁鎌、手裏剣にかくし武器の使い方が加わり、おまけに真剣刀法の腕までもが必要となってきます。
tate_saho_dvd.jpg【時代劇を演じるに当たって、必要最低限な作法や所作を収録した所作編】 それらにロープワークなどが加わって、最高段の五段となります。
 それでは、殺陣師は何段からなれるのでしょうか。

 殺陣道場総本部では、立ち廻りの経験を十年以上五段の実力がなければ殺陣師にはなれません

 初めて帯を買おうかなぁ・・・と、考え始めた頃。
 道着屋さんを教えてもらうついでに、林先生に、
「やっぱり初めてだから、白帯を買えばいいんですか・・・?」
と、尋ねました。
 でも林先生は、黒帯を勧めてくれました。

 これから、黒帯の似合う人になりなさい。

 そんな訳で、若駒アクションクラブでは、殆どの人が黒帯です。
 たまに柄物が好きなのか、紫や青といった人もありますが。
 ほとんど、黒帯の大群です。
 そして林先生だけが、師範の赤帯です。
 みんなで頑張って稽古をして、黒帯が板についてるねぇと言われる人を目指しましょう。

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