『ちぇすと』 じゃ、ないっ!~10月~

祝・はわゆの日々、第50話ーーーーーーーっ!!!!!

 2003年7月からスタートをして、はや4年。 よくもまぁ、こんな大台にまで乗ったもんだ・・・。 (T_T)
 我ながら毎度毎度、ネタがない、ネタがないと叫びつつも、まぁ・・・、さしたる感想を戴くでもなく、カウンターが画期的に上がるでもなく、さしたる飛躍を、する事もなし。
chest_04.jpg【おめでとう、はわゆの日々! (^_^)v  これは実は、埼玉アリーナで演武する事になった為の稽古風景です!】  でもまぁ、地道にやってれば、こんな事も出来るんですねぇ、感慨。 (゜ _゜)

 昨年9月頃は、NHK大河ドラマ『風林火山』の撮影が始まり、ロケに継ぐロケの嵐でした。
 ロケ地は主な所で栃木や群馬、猪苗代湖と続き、ついには長野まで飛んで、・・・実はその頃。 (^_^;)
 はわゆサンにとっては、実の母親を亡くした、まさにその時でもあった訳で、でも東京には男達は出払っていていないしで、はわゆサンは、告別式の翌日からもう、殺陣の代理講師の仕事で飛び回っておりました。
 ・・・お蔭様でまぁその時は、稼いだ、稼いだ、稼いだ・・・。 (^_^)v
 転んでもタダでは起きない、はわゆサン★

 そして今年は、『風林火山』の撮影終了となって、現在は来年の大河ドラマ『篤姫』の撮影が始まっています。

 『篤姫』の原作は、宮尾登美子さん。
 数字の『一』と書いて『一(かつ)姫』と読むのだそうですが、この方は、薩摩藩の島津家の分家生まれで、江戸幕府の第13代将軍である徳川家定(いえさだ)の正室となった女性なのだそうな。
風林火山.jpg【内野さんは、武劇館まで殺陣や真剣刀法を習いに来たので、槍とか、一緒に稽古しました】 でも家定は病弱だった為に、なんと彼女が嫁いで約1年半後には、亡くなってしまうのだそう。
 そして篤姫はわずか、23歳で落飾。 『天璋院』と呼ばれるようになるのだそうですが、そんな男っ気のない人生は、はわゆサンは送りたくないな・・・。 (^_^;)

  瑛太(えいた)さんという俳優さんが、これまた大河ドラマ初出演なのだそうで、この方と『篤姫』撮影に向けて、何度か一緒に『薩摩示現流』を学ぶ事になった・・・はわゆサン★ 
 それは西郷隆盛や大久保利通サンも、薩摩示現流を体得していたようですが、はわゆサンは、知らなかった・・・。 
 薩摩の地には、『上士』『郷士』という身分制度があって、それぞれ『薩摩示現流』を名乗ってはいますが、上士と郷士では、習得する流派が全然違うという事を・・・。 (-_-;)

chest_01.jpg【これも稽古風景。 斬られる形が悪いと、林先生に叱られるN川クン】 瑛太さん演じる肝付尚五郎(きもつきなおごろう)役は、のちに小松帯刀(こまつたてわき)と名乗るようになりますが、薩摩藩では彼の家は、上士の家柄に当たります。
 若くして薩摩藩家老になる方だそうですが、あの坂本龍馬とも縁深く、史実にもある薩長同盟も、京都にある小松邸で結ばれたのだとか。
 そんな格式ある家柄に産まれた肝付氏は、もちろん『上士』が習得するという『東郷示現流』を、幼い時から学びます。

 東郷示現流とは、島津家の臣である『東郷重位(1561~1643)』が創始。
 東郷さんは、殿様のお供をしながら京都などで様々な流派を習いますが、もともと『タイ捨流(たいしゃ・りゅう)』も習っていたらしく。
 国に戻った時、薩摩の御留流ともなれるような武術を考え、生まれたのが薩摩示現流で、東郷さんが作った流派なので、『東郷示現流』というそうな。

 はわゆサンは、東郷示現流の道場の門を叩いて、一番初めに習うという『燕飛之太刀(えんぴのたち)』というのを習い覚えましたが、これと同じ名前の組手が、『柳生新陰流』にもございます。 (^_^;)
篤姫.jpg【薙刀指導で、はわゆサン。 松坂慶子さんの特訓の相手を務めましたが、松坂さんはとっても熱心で、びっくりしました】 柳生流のそれは、燕飛・猿回(えんかい)・山陰(やまかげ)・月影(つきかげ)・浦波(うらは)・浮舟(うきぶね)と6個の技を繋げたもので、その組手を稽古している時には、息継ぎをする場所がそれぞれ決まっていて、仕手・打手共に3回しか呼吸をしないで行います。 (^_^;)
 林先生は、『柳生新陰流』を、大坪指方という方から直々に習ったのだそうで、この方は、そちらの方面では大変に高名な方なのだそうで、当時の稽古風景が、ビデオで撮影されています。 (^_^)v
 その中で大坪氏が語っていますが何でも、本当は飛燕の太刀に含まれる技の数も、もとは『7つ』あったのだそうです。
 しかし、呼吸の方が大変に辛い事から、技の数を一つ減らして、この組手は現在の形になったのですって。
 組手を作ったのは、上泉信綱本人だったのか、それとも柳生但馬守宗巌なのか、はたまた後に続く門人なのかは、はわゆサンには判りませんが★ (こういう技って事実、後年になって、お弟子さんが組手を新らしく作ったという事も、なくはない・・・。)
 創った張本人はもしかして、これらの技を、『7つ続ける事に意義があった(!)のに』と、あの世で泣いていたりしているのかも(?) (-_-;)

 さて、『東郷示現流』の方の『燕飛之太刀』は、取っ掛かりは結構、『柳生新陰流』のそれと似ています★

小松帯刀.jpg【はわゆサン、瑛太さんの東郷示現流の稽古相手も務めました】 ただ、『柳生新陰流』は、決め手は『小手打ち』で、奥義は『合し(がっし)打ち』であるのに対し。
 薩摩示現流の奥義は、示現流独特の『蜻蛉(とんぼ)の構え』から、袈裟斬りに打ち下ろす太刀筋で、この奥義を12回組み入れて、『燕飛之太刀』は終わります。
 これを会得する為に、東郷示現流では『立木打(たてぎうち)』という稽古をするそう。
 蜻蛉の構えから、袈裟切りに立木を撃ち続けるそうで、その木の種類も、薩摩の方にある『柞(ゆす)の木』を使い、これは堅くて粘りのある木なのだそうですが、それを二尺(60センチ)ほど土に埋めます。
 そして稽古をする人は、走り寄って行って、『えい』の掛け声と共に、これまた『柞(ゆす)の木』の木刀で右に、左にと続けて袈裟斬りに激しく打ち込みます
 間合いや手の内の締まり、腰の据わりや迅速な進退を身に付けるそうですが、かつての修行者は、朝に三千夕に八千とか打って、稽古をしたんですって。 (^_^;)
 そんだけやれには、気力・体力が、もんのすぐぉーーーーっくぅ、つくようにも思いますが。
(゜_゜)
 ・・・って。 ところで、薩摩示現流の掛け声ってのは、『えい』ですかっ!?

東郷示現流.jpg【東郷示現流の立木打】 薩摩示現流と言えば、『ちぇすと!』
 『ちぇすと!』と言えば薩摩と、何だかずーーーっと、当たり前に思っていた・・・はわゆサン★
「え? ここに掛け声は、エイとあるけど、ちぇすと!ではないの・・・???」

 気合声というのも、時代小説なんか読んでいれば、幾種類かあるようで。
「えい!」
 と、これは一般的なモノですが、漢字で当て字をして『鋭(えい)』と読ませている小説もあります。
 ちなみに、当・『はわゆの日々』でご紹介をしている気合声で有名なのは、甲源一刀流の、これ。
「とぉぉぉおぉおおおーーーーーっ…!!」
 ・・・これはもう、一度聞いたら、忘れられないくらい、感慨深い気合声だと、はわゆサンは思っています・・・。 (^_^;)
 ・・・で、「ちぇすと!」。
 これはまさか、実存しない掛け声なのでしょぉか・・・???

 林先生に聞いてみると、「ちぇすと」という掛け声は、『薬丸自顕流』の方が言うらしい、との事。

横木打ち.jpg【これが薬丸自顕流の横木打】 それでも、「えい!」の方が主流で、「ちぇすと!」っていうのは、たまに言う程度のモノらしく、滅多に使わない掛け声なのだそうです。 (-_-;)
 薩摩の方言で言うと、「ちぇすと」というのは、「さぁ、いこうぜ!」とか「やろうぜ!」といったような意味なのだそう。
 ・・・まぁ、気合声としては合っていないとは、言えなくもないような気もしますが。
 「ちぇすと!」というよりは、「ちぇ、ぇええええぇーーー一ぃっ!」と、聞こえるそうな。 (゜_゜)

 話は戻りますが、現在薩摩示現流と呼ばれているのは、実は2種類あります。

 『東郷示現流』と『薬丸自顕流』で、薬丸さんの方も、初太刀から勝負の全てを掛けて斬りつけるという、鋭い斬撃が特徴なのだそうです。
 稽古にはやっぱり、柞(ゆす)の木を使いますが、東郷さんとは違って立木にはせず腰の高さ位で『横に寝かした棒の束』を使います。
 これを蜻蛉(とんぼ)と呼ばれる構えから、「猿叫(!)」と呼ばれる独特の掛け声(例の、「ちぇ、ぇええええーーーぃっ!」という感じで)、左右に激しく打ち込むのだそうですが、こちらは『横木打ち』というのだそう。
chest_03.jpg【同じく、稽古風景。 刀を師匠から受け取る形もすべて、見せる要素のひとつです!】 また拵えの方も、薩摩の刀は江戸とは違って、特徴があります
 まず普通の刀は、柄の長さは8寸、刀身の長さはその3倍の24寸くらいの大きさですが、薩摩刀の柄は鍔元から柄頭までが長くそれも手首から肘くらいまでの長さがあるとか。
 また、薩摩でいう『蜻蛉の構え』とは、八双の構えをもっと高い位置で構えるようなものですが、東郷さんと薬丸さんでは、この構えも微妙に違います
 一説には、薬丸さんの方が、もともと土地伝来の流派であった処に、東郷重信さんが薩摩の土地で東郷示現流を創って、それを殿様が『御留流』としたのだ・・・という説もあれば。
 東郷サンの高弟に『薬丸氏』という人がいて、その人が『薬丸自顕流』を起した、とか色々説は、あるそうな。 (^_^;)

 はわゆサン達は、薬丸さんも東郷さんも、稽古をしてみました。

 ・・・いやぁ薬丸さんの方なんか、他のどんな流派よりも、やってて疲れます。 (-_-;)
「この流派は、活気があっていいなぁ」
 と、林邦史朗先生は1人喜んでいますが、特にこの暑かった夏の日々で、クーラーのない武劇館での稽古はしんどかった・・・。 (T_T)
chest_02.jpg【埼玉アリーナでの演武の稽古風景。 これは、真剣白羽取りですね】 ノリの悪い・・・はわゆサンなので、資料として、薬丸さんのビデオを見た日には、正直言って稽古とはいえ。
「・・・こ、これをやるのか・・・」 (ーー;)
 と、ものすごぉーーーっく、思いっきり引いてしまったりして★

 薬丸さん独特の猿叫というのは、「ちぇ、ぇええええーーいぃっ!」というより。
「きゃーーーーーっ・・・」
 ・・・と、男性がやっているのに、はわゆサンには女性の絶叫(!)のように、聞こえる★ 
 これを叫びながら、打ち込む、打ち込む、打ち込む・・・。
 打ち込むというより、叩き込むと言った方が近いか。 (^_^;)
 稽古とはいえ、これをやるには勇気が要ります
ゆすの木.jpg【南にはよくあるという、柞(ゆす)の木】 ・・・でも稽古なので、頑張って、己を捨てて、挑んでみました。
 みんなでやれば、怖くない・・・っ!! (^0_0^)
 来年の大河ドラマ『篤姫』チームも、今はロケに行っています。
 風林火山の方は、いよいよこの9月で無事に、クランク・アップを致しました。
 本当に暑くて、長い夏でした・・・。 (^_^;)
 今回の『はわゆの日々』は、ここまで。  

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